「やっぱり倒れちゃったのがまずかったんだよねー。
気を付けて生活してたつもりだけど、知らず知らずのうちに溜め込んで、そして爆発。 ほんっと、自分の体がイヤになる。
そーれーでー、父さんがもぉ激怒激怒!! さすがに今回はヤバかったなぁ」
……啓介くんの言ってた通りになっちゃった。
でも、確かに一人で暮らしていくのは凄く危険だから、お父さんたちと一緒に外国へ行った方が、犬飼くんのためになるんだろうけど……。
でも、日本に残ることを決めた犬飼くんの想いや、「そばに居たい」と思う私の気持ち……色々なことを考えると、胸が苦しくなる。
「お袋がこっちに来て住むとか、姉ちゃんのとこに移り住むとか、遠いとこにあるばあちゃん家に住むとか、色々話したんだけど……最終的には、今のまま住むことになったんだ」
そっか……今のまま……って、え!?
「い、今のまま!? あの部屋で、今のままってこと!?」
「うん。 今まで通り、俺一人であの部屋で生活していく」
「えっ……でもさっき、お父さんたちと一緒に行くって……」
「そう。 高校卒業したらね」



