ある日モテ期がやってきた!!~愛されすぎてどうしよう~



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その少しあと、私と村雨くんはアパートを出て帰路についた。


さっきのエロ発言(?)があったからか、私たちはあまり会話せず……ただただ、手だけを繋いで歩いていた。

村雨くんって、結構なんでもハッキリ言っちゃうんだなぁ……。

青山や犬飼くんが独特だから気付きにくいけど、でもやっぱり、二人と一緒に居るくらいだから、同じくらい独特なのかも。

と、そんな風に思いながら一人でクスクスと笑っていたら、それに気付いた村雨くんが首を傾げながら私を見た。


「なに、どうしたの?」

「んーっと、村雨くんも、独特で面白いんだなぁと思って」

「……それって、渉や良太郎と同レベルってこと?」

「そうかも」


クスクスと笑い続ける私に、村雨くんは呆れた顔をしたけれど、それでもふっと笑って、私の髪を優しく撫でた。




「ユウだって、人のこと言えないくらい独特だろ?」

「え、そう?」

「うん」


……そうかなぁ?

よくわからないけど……でも、村雨くんがそう言うのならそうなのかも。


「あ、そういえば犬飼くんや青山も、私のことを“独特”って言ってたよね」

「うん、みんな“何か”を感じて、そしてユウのそばに居たいと思った。 僕もそうだった」


にっこり笑って手を握った村雨くんは、ふと何かを思い出したように私を見た。