【 ユウとメールしてるとメチャクチャ楽しいからさ、いつも笑いを堪えるの必死(笑) 】
それを見て、私はまたクスッと笑う。
【 私もそうだよ(笑)
そのせいで最近よく先生に当てられる!! 責任取ってくださーい。 】
机の下に携帯を隠しながらメールを送信した時、ちょうど授業の終わりを知らせるチャイムが鳴った。
【 授業中にメールなんかしてるからだろ? 自業自得!!(笑)
さてと、やっと今日の授業終わったー。 ユウはまだ授業中? 】
ドキッ……。
同じタイミングで、授業が終わった……?
他の学校でも同じ時間にチャイムが鳴るのかな?
それとも……まさかね。
【 私も今ちょうど授業終わった。
まさか同じ学校だったりして(笑) 】
ドキドキしながらも、そう書いたメールを送信する。
こんなに広い世界の中で、同じ学校の人と会うわけがないよね。
学校なんていっぱいあるもん、同じタイミングで授業が終わる学校があっても不思議じゃない。
でも、もし同じ学校の人と会ったとしたら……それは奇跡で、運命……?
【 マジ? 俺、M県S市の学校だよ。 】
犬太郎からのメールには、イニシャルで隠した県名と市名が書いてあった。
身元がバレないギリギリのメールだ。
なんだ、県名も市名も違うじゃん!!
……って、そう言えたら良かったのに。
【 私も、M県S市……。 】



