………
……
…
村雨くんが出ていったあとの暗室は、とても静かで……まるで時間が止まってしまったかのよう。
私も犬飼くんも何も言わない。 と、その時、ドアがガチャリと開き、あくびをしながら青山が入ってきた。
「おーっす……って、二人で何やってんだよ。 啓介は?」
「色々あって、先に行った」
「色々? なに、どうした?」
きょとんとする青山を見る犬飼くんは、少し困ったように微笑んだ。
「青山はさ、奈央ちゃんが決めたことに従う?」
「は? つーか、何の話だよ」
「あー……じゃあ話す。 とりあえず座って」
「おー」
犬飼くんに促された青山がイスに座り、ゆっくりと、話が始まっていく。



