ある日モテ期がやってきた!!~愛されすぎてどうしよう~



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村雨くんが出ていったあとの暗室は、とても静かで……まるで時間が止まってしまったかのよう。

私も犬飼くんも何も言わない。 と、その時、ドアがガチャリと開き、あくびをしながら青山が入ってきた。


「おーっす……って、二人で何やってんだよ。 啓介は?」

「色々あって、先に行った」

「色々? なに、どうした?」


きょとんとする青山を見る犬飼くんは、少し困ったように微笑んだ。


「青山はさ、奈央ちゃんが決めたことに従う?」

「は? つーか、何の話だよ」

「あー……じゃあ話す。 とりあえず座って」

「おー」


犬飼くんに促された青山がイスに座り、ゆっくりと、話が始まっていく。