あたしと彼と白いキャンバス

先輩の長い指がキャンバスの表面をなぞる。


「うそ…」


キャンバスは白い、




白い油絵の具が全体に塗られていた。

けれど、その下の色が薄く透けて見える。


黒、赤、黒、赤、黒。

グロテスクな女の顔。



間違いない。

あたしの、絵だった。




「酷い。誰がこんな…」


人の絵を塗りつぶすなんて、そんな。

…あたしに恨みでもあるんだろうか?