あたしと彼と白いキャンバス

念のために準備室を覗いてみるが、やはりあたしのキャンバスはない。




あたしは窓際の椅子に座って、ぼんやりと外を眺めた。

グラウンドには野球部の連中がいて、寒そうな中で懸命に練習している。

犬を連れたおばあちゃんが、校門から野球部を眺めてにこにこしている。

犬はおばあちゃんの足元で大きく欠伸した。



休日の学校は時間の流れが緩やかだ。

あたしはそんな雰囲気が好きで、日曜日に学校に来るのが苦にならない。


「平和だなあ」


あたしの絵がなくなっても、

先輩の行動が理解できなくても、

学校でおかしなことが続いていても、

世界はなにも変わらずに平和なままだ。