あたしと彼と白いキャンバス

そして、2月14日。
バレンタインデー。

いつもより朝早く目覚めたあたしは、鞄にチョコを忍ばせて登校する。

空気は冷たいけど空は高くて、なかなかいい天気だ。


「ちゃんと持ってきた?」


志乃に言われ、それがチョコであることを察したあたしは頷いてみせる。

なんだかみんながそわそわしているように見えるのは、あたしがそわそわしているからかも知れない。


その日は確かに、いつもと違った。



昼休み。

新太郎先輩があたしたちの教室にやってきたのだ。


「チビちゃん、志乃ちゃん、俺様へのチョコを貰いにきてやったぞ」


にっこにっこと寒さを吹き飛ばす太陽みたいな笑顔。