あたしと彼と白いキャンバス

頭を下げて謝ると、志乃はたまあたしの手を掴んで歩き出した。


「反省してね!」

「うん、反省します」

「…メールとか電話しようね、転校しても」

「うん」

「毎日だよ!」

「うん」

「それから、ちゃんと千里先輩にチョコあげるんだよ!」

「う――うん?」


返事を淀ませたあたしの腕を、志乃が笑いながら肘で突つく。


「今、2月なんだよ? わかってる?」

「…あ。ああ、バレンタインだ」


すっかり忘れてた。

そっか。


バレンタインなんてあたしには縁遠いイベントだと思ってたけど…。