あたしと彼と白いキャンバス

「君の描く俺を見れば分かる。…分かってた」

左手で額を押さえる先輩。

掻き上げられた細い前髪が重力に従って落ちる。

さらさら。


こんな小さな仕草も見られなくなってしまうのかと思うと、

無性に泣きたくなった。


「君は酷いな」

「え?」

「会えなくなるのに、今更そんなことを言うなんて」

「…すみません」

「…だから、謝ってほしいんじゃないんだ」

先輩の眉が弱々しく垂れる。