あたしと彼と白いキャンバス

あたしは拳を握り締めた。


嫌だ。

このまま終わるなんて。

絶対に嫌だ。



先輩は美術室の扉に手をかけた。

その腕を、掴む。

制服の下のしなやかな筋肉を手のひらに感じる。


「――あたし、」


衝動に突き動かされて口を開いた。

動きを止められた彼は拒絶を示すことなく振り向いて、


「なに?」


困ったように、または呆れたように微笑む。

瞳だけが冷たい怒りを表していた。