あたしと彼と白いキャンバス

「ミカとエリカは1年半前まで地元で暮らしていたんだ」


それは知ってる。

お父さんの出張先がたまたまそこで、ミカさんとお父さんは出会ったんだ。


「エリカがたまに咳き込むようになったのは、こっちに来てかららしい」



確かに、エリカはたまにケホケホと軽い咳をしていた。

けれどそんなに頻繁ではなかった。
普通と変わらなく元気で。

だから、気にも留めていなかった。


まさかこんなに酷くなるなんて――。



「あっちは空気は綺麗だし、ふたりにとっては生まれ育った場所だ。

ここにいるよりはいいだろう」


「そっか…」