あたしと彼と白いキャンバス

「行きなさい。先輩命令」

「…はい」

「俺はこれから家に帰るから、帰りは付き合えないけど」

「はい。ありがとうございました」


深く頭を下げたあたしに、先輩は小さな笑い声を漏らして背を向けた。


「また明日」

「はい…っ」


駅へ戻るために歩き始めた先輩の背中にまた一礼して、

あたしは病院の中に足を踏み入れる。




ミカさんに聞いた病室はすぐに見つかった。

プレートに書かれた番号を何度も確認する。


…ここに、エリカがいるんだ。



あたしは深呼吸をしてから、

扉を開けた。