「お前なあ、メールしといてシカトってなんなんだよ!」


篠宮先輩がやってきた次の日。

あたしは屋上で新太郎先輩にビシッと指をさされた。


「すみません…」

「気になって眠れなかったんだからな。なにがあったか説明しろ!」


新太郎先輩の力んだ右手が、昼食のあんぱんを握り潰した。


今日はいい天気だ。





『篠宮先輩がうちに来ました』


昨夜、眠る直前に新太郎先輩にそんな短いメールを送ったんだった。


受け取った新太郎先輩はあたしに何度も電話したけれど、眠りについたあたしはまったく気づかず、

そして今に至る。