あたしと彼と白いキャンバス

『八つ当たる』とか『カワイイ』とか、あたしの頭の中で新太郎先輩が言う。

ぐるぐる。


「いつもいつもいつも俺のこと羨んでるくせに俺のこと見下して、俺には描けない絵を描いて、だから俺はお前なんか大嫌いなんだ」

「……」

「むかつくむかつく。絵盗んでもむちゃくちゃにして返しても全然足りないっ」



――ああ、あの白く塗られたキャンバスは先輩の仕業だったのか。


その事実はすとんとあたしの中に入り込んだ。

怒りとか悲しみとか、そういったものは生まれてこない。


「あたしのことは嫌いで、はるな先生のことは好きなんですか?」



「あの女も嫌いだ…!」


悲痛な叫び声が響く。