あたしと彼と白いキャンバス

先輩は勢いよく立ち上がり、椅子が倒れて大きな音が響いた。

高い位置からあたしを見下ろす瞳が炎みたいにゆらゆら揺れる。


「お前、嫌いだっ」


まるで小さな子供の捨て台詞だ。

普段の先輩なら絶対言いそうにない、感情的な言葉。



なんでだろう、こんな状況なのにあたしの心は酷く冷静になっていく。




次の刹那。

背中に衝撃を受け、あたしはカーペットの上に押し倒されていた。


「大嫌いだっ」


あたしの肩に食い込む先輩の両手は可哀想なくらいに震えていた。