あたしと彼と白いキャンバス

もしかして、これは先輩の絵なんだろうか?

いや、そんなまさか――。



その絵は先輩の普段の画風からかけ離れていた。

ものすごく薄い絵の具を繊細に塗り重ねた、優しいタッチの風景画。

もしかして空想画なのかと思うほど幻想的な色使い。


確かにその絵も上手いけど、写真みたいな先輩の絵とは似ても似つかない。




「勝手に見ないでほしいな」


う。

いつの間にか電話を終えていた先輩に、その絵を取り上げられる。


「すみません…」

「怒ってはいないよ。それよりも食事をはじめよう」