『とにかく日曜日に家にいって美沙子に話し聞いてみるわ。美沙子にも考えあるかもしれないし』


『お母さん情けないのよ』と電話口で泣くお母さんをなだめて、受話器を下ろした


同時に携帯が鳴り、バックから取り出した


『花乃子、さっき電話したんだぞ』


『晴彦ごめん、友達とごはん行ってたの。何かあった?』


『日曜日、ドライブいかないかと思って。そろそろ紅葉でも…』


『それどころじゃないの…日曜日実家行かなきゃダメなのよ』


『何かあったの?』


『美沙子が突然、大学やめて結婚したいって。もうお母さんが取り乱して…』


『俺も着いていこうか?』


『そんな、悪いわ』


『いいよ、車で迎えにいくから』


『ありがとう。じゃあお願いします』


相変わらず優しい人…ホントに申し分ない人よね


この人のプロポーズ断ってるなんて、私やっぱり贅沢なのかしら