アツと暮らし始めてから、

1ヵ月が過ぎようとしていた。

あの日、

アツに全てを話した日から、

アタシは1度も泣いていない。

心も落ち着き始め、

少しずつ笑えるようにもなっていた。

初めの頃は、

夜、1人になるのが、

怖くて怖くて仕方がなかった。


「仕事、行ってくるな!」


夜7時には、

仕事へ出かけてしまう。


「うん。頑張ってね」


アツが困らないように笑顔を作ってみせる。



「そんな不安そうな顔するな。
ちゃんと帰ってくるから…」


{帰ってくるから}


アタシが不安そうな顔をすると、

アツは必ずこう言ってくれた。