ノックをすると恭太郎が出て来た。




俺は無言で部屋に入った。



部屋中には健太郎しかいない。




「隆太郎は?」




「瑠璃華を迎えに行った。」



健太郎の呑気な声に呆れた。



「何で瑠璃華を連れて来る必要があるんだよ。」




「さぁ、あでも瑠璃華は隆太郎の彼女だからじゃないの。」




よくもヌケヌケそんな事が言えるな。




「健太郎、瑠璃華は隆太郎の彼女なんかじゃない。隆太郎には不特定多数の女がいるだろ。」




にやりと笑う健太郎。




「トオルさんは何でもお見通しなんですね。金を使って調べたんでしょうけど。」




おまえらみんなバカだわ。



ましなのは恭太郎だけだな。