王子と姫が出会いました。

そしてポロポロと涙を流し、逃げるように学食から出て行った…。



「今の…なんだ?蘭子ブチギレ…?」

「あのヤロー…」



蘭ちゃんどうしたの!?



探しに行かなきゃ!!



「王子君、これお願いします!!」

「待て、姫!!俺を残すなっ!!」



注目されてるもんね…。



恥ずかしいよね…。



でも今は蘭ちゃんを優先したいんで、ごめんなさい!!



走って追い掛けた。



どこに行ったかわからなくて、校内を走り回り…。



「もしもし蘭ちゃん!?今どこにいるの!?」

「ごめんね、姫…」

「いいよ!!今どこ!?」



蘭ちゃんはトイレに引きこもってました。



なんとか連れ出し、あんまり人がいなそうな音楽室の前に座った。



「なにかあったの?」

「やっぱりダメージでかいみたい…。ちょっと…泣く…」



蘭ちゃんが泣く人だなんて知らなかった。



いつも余裕で、いつも落ち着いてて…。



やっぱりなんかあったんだ…。