王子と姫が出会いました。

瑞紀君は女のコらしい人がいいらしく、男気のある蘭ちゃんは苦手みたいです。



「お前らマジで犬猿の仲な…」

「俺が犬なら蘭子はサルか?マジウケる!!サルヤロー」



確かに瑞紀君は犬っぽい。



普段はカワイイ顔なのに、この前他のクラスの男子を睨んでた時は超怖かったです…。



裏の顔は狂犬です。



「ガキか、お前」

「うっせぇよサル」

「瑞紀、お座り」

「あ!?」

「きゃはははっ!!あたしの忠犬にでもしてやるよ」



蘭ちゃんも絶対負けようとしないから困る…。



クラスにいる時は滅多に話さないんだけど…。



でもなんだか漫才みたい…。



「ホント、カワイくねぇのな。そんなんじゃ彼氏に逃げられますよ~?」



売り言葉に買い言葉。



瑞紀君が言ったその言葉で急に黙り込んだ蘭ちゃん…。



「カワイくなくて悪かったね…。あたしはあたしのままで生きんだよ!!」



バシャッて…。



み、水をかけちゃったみたいなんですけど…。