王子と姫が出会いました。

不慣れな手つきで髪を乾かされ、俺の心拍数はハンパない。



髪を乾かす行為がこんなにエロいとは思わなかった…。



いや、俺が勝手に変な妄想してんだけど。



「もういい」

「乾きましたね」

「ありがと」



へへっと笑った姫を無意識に抱きしめた。



このまま俺のものになればいいのに…。



別れたくねぇよ、俺…。



その時、姫の小さな手が俺の腰に回った…。



ビックリして離してしまうとこを押さえ、少し力を入れてみた。



「王子君はいつも暖かいですね…」



俺で暖を取っただけですか。



今のに深い意味はねぇんですね?



かなり…グサッと来たぜ、姫。



「座ってて。カレー、仕上げる」

「一緒にやりますよ?」

「マジ?火傷とかしねぇ?」

「しませんよぉ~」



このノーブラ星人め!!



悔しいけどカワイすぎて文句のひとつも言えねぇじゃねぇかよ!!



やっぱり離したくない…。



俺、初めてだから、こんな気持ちになんの…。