そのあとは姫の望み通り借りてきた映画を見て。



めんどくさくて宅配ピザで夕食。



「なぁ、このまま同棲しよっか」

「えっ!?だ、ダメですよ…。冬次さんが借りてくれてるマンションに王子君が住んでないのは…」

「じゃあうち来る?瑞紀と彩だって卒業したら出てくし」

「彩君まだ2年ですけど…」

「あ゙っ…」



そうか…。



アイツは行くとこがねぇのか…。



それに卒業したら瑞紀は蘭子の実家に住むって言ってたから瑞紀に宛がった部屋は彩のもの…?



ん~…。



ってか瑞紀ってまさか婿殿になって極道まっしぐらとか…。



ありえなくもないな…。



「王子君は不安なんですか?」

「不安?姫が戻って来たのに?」

「なんか…焦ってるような…感じがね、するっていうか…」



俺が焦ってる?



言われてみるとそうかも…。



もう二度とあんなこと繰り返したくないし…。



「信用…してください…」

「ムリ。たぶん、このまま一生ムリ。信用してないわけじゃないけど」



もう離したくない…。