それからふたりで先輩のとこへ行った。



今にもケンカを始めそうなふたりにビクビクしながら話し合い、先輩は仕方なく身を引いた。



「ありがとうございました…」

「嬉しくねぇから。むしろ姫なんか嫌い」

「恨んでくれた方が楽です…」

「じゃあ大好きでいる」

「えっ…」

「城野に飽きたらいつでもおいで」



そう言った先輩を王子君は瞬殺できそうな顔で睨んでいた。



殺気が…。



「とにかくこれから姫は俺以外見んな」

「うん」

「裏切んないって誓える?」

「なにがあっても王子君を信用します」

「約束破ったら背中にデッかく俺の名前のタトゥーだな」

「え゙っ!?」

「マジでよかった…。これで頑張れる…」



安心したようなため息は王子君との再スタートの合図。



もう絶対、王子君しか見ない。



信じる。



裏切らない。



「王子君」

「ん~?」

「大好きです」

「俺も大好き」

「へへっ!!」



やっと元に戻れましたっ!!