王子と姫が出会いました。

初めて思った。



初めてこんなに欲しいと。



「なんですか?」



ピンク色の唇が発した声は高くて甘い…。



あぁ、ヤバイ。



ものすっげぇカワイイ…。



今の俺ってどんな顔してんだ?



「なにか用?」

「あっ…んー…」

「具合悪いの?顔、真っ赤だよ?」

「えっ?いやっ…あの…」



なんで言葉が出ない?



それになんでドキドキしてんだ?



「おい、王子!!」

「み、瑞紀っ…俺、おかしい!!」

「は!?」

「コレなんだよ!!なんか…超…カワイくね?コイツ生き物か!?」

「王子…?」



目の前で瑞紀とのやりとりにハテナマークを浮かべる女。



お、俺を見るな!!



「王子…君って言うの?」

「へっ!?あ、あぁ…」

「名字?名前?あたし、天野姫です」

「城野…王子…」

「わぁ~!!なんか一緒だね!!」



あぅっ…。



完璧やべぇ!!



コレ、マジ欲しい!!