王子と姫が出会いました。

気分はモヤモヤ。



なんだか晴れない気分のまま教室に戻ると、王子君が心配そうにしてた。



「どこ行ってたんだよ。蘭子んとこ行ってもいねぇし…」

「ちょっと…」

「なんかあった…?」

「ないですよ!!今日、泊まりに行っていいですか?」

「いや、俺が行く…」



王子君はどこにも行かないよね?



あたしの王子君だよね?



「クリスマスどうしますか?」

「えっ?あぁ、どうしよっか」

「デートしたいですね。ケーキ食べたいし」

「姫…?やっぱお前なんか…」

「なにもないです!!」



王子君にナツカさんのことは言えなかった…。



言いたくなかっただけ。



黒い感情が出て来て…。



あたしはすっごく悪いコかもしれない…。



性格悪い…。



ごめんね、王子君…。



その日、仕事帰りの王子君がやって来てすぐに抱き着いた。



泣きそうなくらい好き…。



ナツカさんには絶対あげないもん…。