滅多にキレないヤツほどキレた時に怖いって言うけど、アレはマジだ。



今の姫は結構ヤバイと思う…。



「昔っていつの話しですか…」

「初めて会ったのは記憶にない時くらい小さくて、仕事でも関わりがあったからかなり遊んだりしてた…」

「幼なじみ…」

「友達っつーより親戚的な存在で…」



アイツが親とドイツに引っ越した時は確か小5くらいじゃなかったか?



そこから親の葬儀で会ったのが最後だ…。



落ち込んでる俺をなにも言わずに泣きながら慰めたのもナツカだったな…。



その時に会話らしい会話はした記憶がない。



ただ隣にいて泣いてたのがナツカだった…。



今思い出すのってなんか姫に対して申し訳ない気が…。



「結婚するんですか…?」

「は!?するわけねぇだろ!!俺には大事な大事なお姫様がいるんでね」

「でもナツカさんは本気です…」

「母ちゃん達の冗談を真に受けただけだ」

「それ、かなり厄介ですよね」



厄介だろうな…。