だって…悔しかったんだもん…。



テーブルの所々に置いてあるティッシュを数枚取って渡してくれた王子君…。



はい…、出します…。



ティッシュの中に出した紙をそのままティッシュごと丸めて近くにあったごみ箱に捨てた。



「お前っ…なにしてんの?」

「わかんないけど…悔しかったんだもん…」

「プッ!!あははははっ!!」



王子君が笑ってて、許婚さんは少し怒ってるみたい…。



あたしはなんてことを…。



「わざわざ書いたものを食べようとしてごめんなさい。でも、王子君はあたしが好きなんです」

「自信…満々ね…」

「一緒にいればわかります。だから、王子君はあげない」

「うん、ただ返してもらうだけだから。じゃあね、天野 姫ちゃん」



やっぱり…この人すごくイヤです!!



なんでフルネームですか!!



『コレ』とか言っといて実は知ってたんじゃないですか!?



「久しぶりのキレ姫、超カワイイ」

「そんなこと言ってる場合じゃないですよ!!」

「俺が好きなのは姫だから」



なんだかまた…不安要素です…。