【王子】



さっきからモシャモシャ、モシャモシャって…。



コタツでミカン食ってる場合じゃねぇから。



「休憩終わり」

「ヤダ!!まだミカン食べてるです!!」

「留年してもいいんだな?」

「それもヤダです…」

「じゃあミカンを置いてペンを持て」



毎度のことながら、期末テストが迫り姫のカテキョをかって出た。



このバカが。



成績上がるどころか全く理解してない。



「姫って授業真剣に受けててなんでそこまでわかんねぇの?」

「だって…ノート書くのでいっぱいいっぱいなんだもん…」



実際、姫の教え子モードはヤバイくらいカワイイ。



だけど俺はそんな誘惑には負けんのよ。



だって留年なんかされたら洒落にならん。



こんなにカワイくてオス共がほっとくわけねぇからな。



だから俺はビシバシ、心を鬼にして姫に勉強を教える。



「次の問題間違ったらスッゲーエロいキスする」

「頑張ります!!」



よし、頑張れ。