王子と姫が出会いました。

寝返りを打った姫とバチッと目が合い、ヘラッと笑われた…。



寝ぼけてる?



「寂しくて来たの?」

「王子君、春巻き食べましたか?」

「春巻き…?」

「シメにラーメン…」



ラーメン食ってる夢見たのか…。



幸せそうでなによりだ。



また目を閉じた姫に静かにキスをしてから家を出た。



開店前で誰もいないショップで慌ただしく働き、やっと想像通りに完成した店内。



せいぜいこれ見て慌てやがれ。



時計を見たら学校が始まってて、裏口から走って学校へ向かった。



ガラッと教室を開けると数学の授業中…。



「来る途中に迷い犬を見つけて飼い主のとこに届けてたから遅れました」

「言い訳はいいから早く座れ」



ウソだとわかられた言い訳は苦しいものだった…。



姫の隣に座り、ニッコリ笑う俺のカワイイ彼女…。



「偉いですね、王子君」



やっぱりバカだと思ったけど、ケンカになりそうだから笑顔を返しといた。