王子と姫が出会いました。

30分ほどファミレスにいるが、雨は止まずに降り続けてる。



そこにやって来たのは集団の高校生だった。



うるせぇヤツらだな…。



「か、帰りませんか…?」

「ん?なんで?」



そう言った時に聞こえたのは、甲高い女の声だった。



『天野姫じゃん』



まさか姫の同級生?



姫はただ俯き、そっちを見ようともしない。



なんかちょっとわかっちゃったかも。



「珍しいね、アンタが男連れとか」

「お、お久しぶりです…」

「まさか彼…氏…?」



話し掛けてきたギャルと目が合ったと思えば、完璧にフリーズ状態。



ここはいい彼氏を演じてやろう。



姫が泣きそうだから。



「姫の友達?」

「あっ、はい!!中学の時同じクラスで~」

「そうなんだ。あっ、姫の彼氏です」

「カッコイイですね~!!2年生とか?」

「タメだよ。あっ、ヤバイ。姫、そろそろ出ないと!!」



遠ざけてやりたかった。



姫を守ってやるんだ。