なのに出て行かないクソ1年坊主。



「俺は寝不足でねみぃんだよ!!」

「スゲー、これ新機種じゃん!!使った感じどうなの!?」



話しになんねぇな…。



人の携帯を勝手に触る頭の悪そうなヤツ。



開いてから舌打ちをしたところによれば、姫の番号でも盗む気だったんだろう。



残念、俺の携帯は常にロックだ。



「礼儀から教えてやるよ」

「なんで?」

「失礼だろ。俺の部屋に勝手に上がり込んでケンカ売っといて。負けたなら潔く引けや」

「だって欲しいんだもん、姫ちゃん」



ついうっかり、テーブルを思い切りコイツ目掛けて蹴った。



いやぁ~、うっかり。



「あんた凶暴だな…」

「先輩に対する態度っつーのはな、こうすんだよっ!!」



これまたうっかり、テーブルに頭をたたき付けてしまった。



いい音したけど、空っぽみてぇだな、頭ん中。



「まずお辞儀の仕方から教えてやったんだ。感謝しろよ?」

「本気で痛いっ…。あんたマジで俺のこと殺す気?」

「あぁ、もちろん」



姫に構うヤツなんか、みんな死ねばいい。