王子と姫が出会いました。

【姫】



王子君と泊まるホテルは高級なんだと思います…。



パパとママが仲良しだった頃、フランスに旅行に行ったことがある。



その時に泊まったホテルみたい…。



「夜景が見えますぅ~!!」

「落ち着いたら?」

「冬次さんってすごいですね!!こんな立派なホテルの一室を保養所にするなんて!!」

「そうだね…。まず落ち着いて、ここにおいで?」



これまた高そうなソファーに座る王子君はあたしを膝の上に呼んだ。



恥ずかしいけど久しぶりのラブラブ時間です…。


王子君に寄ると、フワッと膝の上に座らされた。



「姫に寂しい思いさせてるよな?」

「だ、大丈夫です…」

「静香のこととかあったりしてさ、1年記念も得に祝わなかったし。なんか申し訳なくて」

「平気ですっ!!王子君がいればそれでいいもん…」

「ありがと。いつもごめん」



そう言った王子君がポケットから取り出したのは小さな箱だった。



なんで…?