いやいやいやいや…。



産ませてやりてぇのは山々なんだけど…。



究極の選択…。



まず産むならば学校をやめて働かなきゃならない…。



それは親父が許すだろうか…。



妊娠って…。



「姫はどうしたい?」

「あたし…は…」

「姫の意志を聞いときたい」

「わかん…ない…」



そうだよなぁ~…。



でも少なからず産みたいとは思ってそうだ。



「姫、少し時間くれる?」

「えっ…。あっ…はい…」



俺だけが決めることじゃない。



これは相談しなきゃダメだ。



制服のまま向かった会社の社長室。



すれ違う社員達が制服姿の俺にビックリしてた。



「リュウさん、社長いる?」

「いらっしゃいますよ。どうぞ」



秘書室を抜けたら親父が仕事してた。



なんかスゲー緊張する…。



「王子っ!!なんで制服で…」

「今日は息子として話し聞いてほしいんだけど」

「おぉ、なんだ?」



心臓が飛び出そうだ…。