王子と姫が出会いました。

あたしの代わりに王子君を傷つけた…。



それも人を使って…。



「許せないです…」

「あたしも気に入らない。王子はあたしの友達だからね」

「どうしたらいいですか?」

「姫の思うようにしな。あたしもアイツには気分悪くさせられたからね」



『後のことなら任せな。だから姫、アンタは好きに動いていいよ』



蘭ちゃんの言ってる意味がさ~っぱりわからなかったけど…。



あたしは静香さんを許せない。



「あたし、行きます」

「王子にバレたら止められるから、このまま出るよ」

「はい!!」



学校を出たらなぜか柳沢さんが車で待っていた。



黒塗りの高級車の後ろに乗り、ちょっとセレブ気分…。



「お嬢、子供のケンカに口出すようなマネしてよろしいんですか?」

「王子にはそれなりに恩があるからね。それに、あの女がやってることはガキのケンカになってねぇんだよ」

「かしこまりました。出します。シートベルトは閉めてくださいね?」



柳沢さんは今日も素敵です…。