王子と姫が出会いました。

そんな弱いあたしも平日は学校でイジメに合う。



ついに机がやられました…。



だけど大きく彫られた『チビ』の文字を見てもショックは受けない。



だってあたしは小さいから。



別にコンプレックスじゃないも~ん。



悔しくなんかないですよ~!!



バーカバーカ。



あたしがチビなのなんて自分がいちばんわかってるってば。



「おっ!?派手にやられたな、チビ」

「王子君っ…」

「おはよ」



どうしたの…その顔…。



キレイな王子君の顔には痣と傷があった。



片目の眼帯の下は…どうなってるの?



「目が…」

「腫れてて開かねぇの」

「どう…して?」

「それは姫の想像に任せる。おいで…」



行って…いいの?



抱きしめてくれるの?



恐る恐る近付いた。



いつもより力が弱いけど、抱きしめられた腕は温かい…。



「まだ好き?」

「大…好きですよっ…」

「よかった…」



教室で注目を浴びたけど、そんなの気にもならなかった。