王子と姫が出会いました。

超愛しい…。



下唇をギュッと噛んで泣くのを我慢してる姫は、前と変わらず俺の心を揺さ振る…。



抱きしめたい…。



こんなに意識がハッキリしてて、目の前には姫がいて…。



止まれるわけない。



「また傷つけたよな…」

「傷なんかついてないです!!王子君に付けられるなら傷だって嬉しいっ」

「そういうこと言うなよっ…」



我慢できねぇじゃんっ…。



引き寄せて抱きしめた姫の体は変わらず小さくて。



安心する感覚…。



俺が求めてたヤツだ…。



「お前に触れないのが辛かった…」

「あたしはどうなったっていい…。だから王子君のそばに…いたいですっ…」



まず謝ろう。



俺、姫にひどいこと言った…。



「ごめん…なさい…」

「蘭ちゃんと瑞紀君からいっぱい聞いてます。だから大丈夫だよ?」

「アイツら…」

「王子君、辛かったでしょ?」



姫がやたら大人で、なんだかいつもと逆な感じがする…。