蘭ちゃんにはあたしの気持ち、知っててもらいたい。



電車を待つ間、ふたりでホームに座った。



「あのね、王子君のことなんだけど…」

「姫はまだ好きじゃないんでしょ?」

「わかるの!?」

「昨日のやりとり見てたらわかるよ。でも姫、王子のこと好きになりかけてるの?」

「よくわからない…。好きとか、彼氏(仮)とかって。今まで男の人ってあんまり関わらなかったし…」

「…………ズバッとフッてただけね」



なんでわかるのぉ!?



蘭ちゃんってすごい!!



「でも王子君のことはもっと知りたい…」

「いいんじゃない?」

「が、頑張る!!」



蘭ちゃんが頭を撫でてくれた。



蘭ちゃんのこともたくさん知りたい。



これからの高校生活が楽しみになった。



帰ったら王子君にメールしよう。



番号も教えて、体調のことを聞こうと思う。



「じゃあね、姫」

「うん!!また明日!!」



これから王子君のこと、好きになれるように頑張る!!