王子君のマンションからの帰り道、蘭ちゃんはニコニコしてた。



「姫ってホント、カワイイ」

「カワイくないよ…」

「気に入ったよ、あんた。あたしがないものいっぱい持ってる」

「蘭ちゃんは美人さんだし頭もよさそうだし大人っぽいし!!あたしは蘭ちゃんが羨ましいです…」



友達って思ってもいいのかな?



始めは怖かったけど、今の蘭ちゃんは怖くない。



なんだかお姉ちゃんみたいで温かい。



「王子もさ、きっといいヤツだよ」

「へっ?」

「深いとこはわかんないけど、人は見た目じゃないってことかな?」

「好き…なの?」

「はぁ!?あたしが王子を!?まさか。あたし、彼氏いるしね」



ビックリです!!



蘭ちゃんが素直に甘える男の人ってどんな人だろ…。



ちょっと見てみたいかも…。



「蘭ちゃん、あたしってダメなコなの…。でも蘭ちゃんの友達になれるかな?」

「どこがダメなのか知りたいね。ってか、もう友達っしょ」

「蘭ちゃんっ!!」



泣きそうなほど嬉しい!!