王子と姫が出会いました。

苦手な甘いものを想像すると頭痛くなりそう…。



「サッパリしたアイス的なものなら食うけど…。チョコは…」

「やっぱりダメですか…。あげたかったな、大きなハート…」



姫がっ!!



俺の姫が悲しんでるっ!!



ここは姫の気持ちを優先して地獄のチョコを我慢するべきか…。



食えないものはムリにもらわないべきか…。



姫のことだから張り切って限度を超えたデッカイチョコを作りそうな予感もする…。



「ハートのチョコにね、王子君大好きってイチゴのチョコで書きたかったんです…」

「イチゴチョコ…」

「周りカラフルな感じで、ラッピングとか自分でやって…」

「カラフル…」

「夢は所詮、夢ですね…」



俺、姫の夢を取り上げた?



それはイカンだろ!!



最近もキス事件でたくさん悩ませた姫をさらに悲しませるなんて!!



俺にはできねぇ…。



「姫が作ってくれんなら食うよ。嬉しいし」

「王子君っ!!」

「甘さ控えめにお願いします…」

「やった!!頑張りますっ!!」



頑張らんでいいよ。