いちばん甘やかしてるのは俺だってことは置いとき、まずは姫にビシッと言う。



「来年の実力テストで前以上になるまでラーメン禁止!!」

「ヤダ…」

「だよな、姫の好きなものを奪うのはあまりにも酷だ」



いや、違うぞ。



俺は今甘やかしちゃいけない状況だ!!



「じゃあ、勉強しなきゃチューはお預け」

「もっとヤダぁ…」

「うん、俺もヤダ」



どうしよう…。



姫を甘やかすことしか知らないっ!!



あわわわわっ…。



俺のせいか?



違うよな?



姫を不安にしたあのストーカーのせいだ。



「アイツ…やっぱり沈めりゃよかったな…」

「王子君…?」

「うるさい、バカ。バカ姫。クリスマスねぇってなんだよ。全教科再試ってどういうことだよ!!」

「ご、ごめんなさい…」



あうっ!!



つい怒っちまった!!



「とにかく…勉強しようね?」

「はい…」

「ごめん、こんな点数でいちばんショック受けてんのは姫だもんな?ありえねぇよ、平均20点なんて」

「そう…ですね…」



あっ、つい本音が…。