王子と姫が出会いました。

ドリンクバーを頼んだ後輩君達が、あたしを気遣ってなのかオレンジジュースを持ってきた。



「ごめんなさい…」

「いやっ、あっ!!カワイイっスね!!」

「は…?」

「王子先輩がマジで惚れてるっつーからどんな美人かと思えば!!全く予想に反してましたよ!!」



カワイイって言われた…。



今の状況じゃ嬉しくないや…。



「中学時代の王子君は…どんな感じでしたか?」

「強かったっス!!スゲーモテて、でも不特定多数っつーか」

「多数っ…」

「違いますっ!!本気にならなかったって意味で、姫先輩みたいな彼女はいなかったってことっスよ!?」



フォローになってないような…。



とにかく遊び人だったわけだ…。



「俺達も1回はボコられてますね~」

「えっ!?仲良しなんじゃないんですか!?」

「今はカワイがってもらってますけど、あの人と瑞紀先輩にケンカ売ったら3倍返しっスよ」



やっぱり王子君が心配です…。