王子と姫が出会いました。

【姫】



王子君にくっついて1週間。



バイトをやめた王子君とは学校の授業以外一緒にいる状態です。



頻繁にかかってくるようになった無言電話が怖くて、携帯の電源を切ってる。



蘭ちゃんには壊れたと言い訳をして…。



「頭いいですね、王子君は…」

「まぁそれなりに勉強してっから。生れつき頭いいってわけじゃねぇぞ?」

「そうですよね~…」



でも出来が違うんでしょう。



王子君の理解力の早さには脱帽するばかりです。



ストーカーから頭を離し、勉強に打ち込むけど。



やっぱり気になるのはアパートの状況。



カギ穴に詰まってたボンドもそのままだし、侵入されてなきゃいいけど…。



「また不安そうな顔してる」

「あっ…」

「大丈夫だって。俺がいるっしょ?」

「でも…」



怖いです…。



王子君になにかあったら生きて行けない…。



「ポストとか見て来ようか?それとも一緒に帰ってみる?」

「あたしも気になるのでお願いします」



こうして、1週間ぶりに家に帰ることになった。