王子と姫が出会いました。

そしてバイトが終わり、家に帰るとソファーでクタッとなってる姫がいた。



「姫…?ただいま…」

「あっ…はい…」



顔が赤くてボケッとしてる。



どうした?



「熱でも…」

「あぅ~…」



熱いんだけど。



具合悪かったのかよ…。



「風邪ひいてんなら寄るなよ」

「瑞紀君…。たぶん風邪じゃないので…」



『知恵熱です』



恥ずかしそうにそう言った姫がカワイイ。



知恵熱とかって、ガキかよ。



「風呂には入ったんだな?メシは?」

「ご飯いらない…」

「じゃあ寝た方がいい」



立ち上がった姫は幽霊の如く、スーッと歩いて俺の部屋に行きました。



水分だけは摂取させよ…。



「ストレスになってんだな…」

「早く解決してやんねぇと。弱った姫も乙ですがね」

「俺、蘭子ん家行ってようか?」

「いや、瑞紀もいてくれた方が姫的には心強いと思う」



誰かそばにいなきゃ怖い。



その日の後輩からの報告では何の情報も得られなかった。