【姫】
王子君がシャツを脱いだ。
息を呑むってこのことだ…。
転んだ時とか、どっかにぶつけた時にできるようなカワイイアザじゃなく、見てるだけで痛々しい黒くて大きなアザが無数にある…。
涙が出て来てしまう…。
「よく耐えたね」
「それなりにやり返したって。顔やられなかっただけマシ」
「湿布あんの?ないなら買って来てやるから」
「あっ、じゃあよろしく」
蘭ちゃんは平気なのかな…。
こんなに痛そうな体、見たことない…。
これでよく笑ってられたよ…。
王子君の財布を持った蘭ちゃんが部屋から出て行った。
あたしは動けなくてただ立ってる…。
「だから見ない方がいいって言ったのに…」
「い、痛い…?」
「痛くねぇから。大丈夫」
玄関のドアが閉まる音でシャツを羽織った王子君とふたりだけになった。
こんなことに不慣れなあたしはどうしたらいいのかわからないまま…。
なにもできない…。
王子君がシャツを脱いだ。
息を呑むってこのことだ…。
転んだ時とか、どっかにぶつけた時にできるようなカワイイアザじゃなく、見てるだけで痛々しい黒くて大きなアザが無数にある…。
涙が出て来てしまう…。
「よく耐えたね」
「それなりにやり返したって。顔やられなかっただけマシ」
「湿布あんの?ないなら買って来てやるから」
「あっ、じゃあよろしく」
蘭ちゃんは平気なのかな…。
こんなに痛そうな体、見たことない…。
これでよく笑ってられたよ…。
王子君の財布を持った蘭ちゃんが部屋から出て行った。
あたしは動けなくてただ立ってる…。
「だから見ない方がいいって言ったのに…」
「い、痛い…?」
「痛くねぇから。大丈夫」
玄関のドアが閉まる音でシャツを羽織った王子君とふたりだけになった。
こんなことに不慣れなあたしはどうしたらいいのかわからないまま…。
なにもできない…。


