高校は自分のために行く。



将来困んないように。



だって俺が会社継ぐと思うし。



叔父さんには子供がいないし。



だからある程度は勉強をしとく。



今日から世話になる制服に着替え、髪を整えた。



アイツはもう学校に行ったか?



「行くのぉ~?」

「行かなきゃクラスわかんねぇし。じゃあ勝手に出てけよ?」

「また呼んでくれる?」

「気が向いたらな~」



入学と同時に叔父さんがマンションを与えてくれた。



だけど条件があって、家賃以外の光熱費、生活費は自分で稼げってさ。



生活に困らない程度に稼いでますよ~。



歩いて5分の場所にある学校に着くと、静まり返ってた。



きっと入学式の真っ最中だと思う。



昇降口の前に張り出されたクラス発表を1組から見て行った。



『城野 王子』



3組か…。



何組だっていいけど。



で、昔から友達の瑞紀(ミズキ)は隣のクラスらしい。



真面目に出てんだろうな、入学式。