だってね、あたしはそんな王子君の彼女だもん。



「あのコからしたら、あたしの存在が悪いんですよ」

「違うだろ。俺が姫を選んだんだから」

「じゃあ王子君は、あたしに付き合ってもらってると思ってるんですか?あたしは付き合ってあげてるんですか?」

「えっ…」

「お互いに好きだから一緒にいるだけで、どっちも悪くないでしょ?」



だから王子君が責任なんか感じる必要はないんです。



悪いことはしてません。



好きだから一緒にいるだけです。



「ははっ!!姫ってそんなヤツだっけ…」

「?」

「ごめん、さっきの忘れて?」

「はいっ!!」



その後に抱きしめられた。



どちらともなく軽いキスをして、ソファーに座ったら顔の絆創膏を剥がされた。



「痛い?」

「もう…平気です…」

「昼休み、お前がいなくて探しまくった…」

「うっ…」



傷口に触れた王子君の唇は熱かった。



ピリッとした痛み…。



やっぱり王子君は責任を感じてるんだと実感した…。