王子と姫が出会いました。

家に帰ったら蘭子のローファーが玄関にあり、リビングではふたりの絡み。



ソファーに座る蘭子を瑞紀がへロヘロにしてやがる。



顔、ヤバイっスよ。



そんなの俺に見せちゃっていいわけ?



「今からスか?」

「おかえり~」

「部屋行っとくけど、ヤるなら自分の部屋行け」

「ん~」



俺の存在なんかシカトですわ。



瑞紀が女とヤってるシーンなんか見慣れてるけど、なぜか蘭子のは見たくない。



キス止まりで、真っ最中じゃなくてよかった。



自分の部屋に行き、ベッドに倒れ込むと思い出すのは姫の体温。



姫の体、熱かった…。



アイツの肌、超柔らかいし…。



いいニオイがしたのはきっと最近つけはじめた香水…。



思い出すとヤバイ。



やめるんじゃなかったと後悔する。



アレが俺のもんになるのか…。



どこまでカワイイんだ、姫は。



『怒ったんですか?』



そんなメールが来たのは夜だった。



怒るわけねぇよ。



スゲー、大好きだから。