王子と姫が出会いました。

3年のブランクなんかよりも、どちらかと言えば両親にガキの頃から付き合わされてた感覚が戻る方が強かった。



母ちゃんにはよく顔面に打ち込まれたっけ。



泣きじゃくる息子に爆笑の両親だったなぁ…。



俺はあんな親にはなるまいと誓った。



「「キャャャャ!!王子君カッコイイ~!!」」

「うっせぇ!!」

「「ステキ~!!」」



2、3年の女がうるさかった。



姫は遠慮がちに覗く程度。



俺が勝ち進むにつれて、徐々に顔が青ざめてった。



そして…。



「う、ウソでしょ…」

「覚悟は出来てんだろうな、姫」

「なにかの間違いじゃないでしょうか…」

「うちのクラスが優勝。スゲーな、斎藤。負けナシだったぜ」



斎藤の働きと、俺の全勝により、優勝してやったよ~ん!!



これはもう逃がさねぇよ。



ってか、もう手を出しますから。



残念だけど泣こうが喚こうが知ったこっちゃねぇ。



こうなりゃ無理矢理でも食っちゃる。