王子と姫が出会いました。

【姫】



王子君はあたしを抱っこするのが好きらしいです。



家にいれば、ベッドに座った王子君があたしを膝の上に乗せてる。



お腹に手を回してて、あたしはもたれ掛かるように体を預けてる。



「そろそろ入れていい?」

「なにをですか?」

「間違った。そろそろ寝るか」

「寝ましょうか」



あたしの部屋のシングルベッドでは窮屈です。



でも密着できるから好き…。



王子君の体温とニオイが近い…。



腕枕は毎回してくれる。



でも今日はもう片方の手が…。



「お、王子君?」

「少しだけ」

「なにが!?なんですか!?」

「ちょっと静かにしようか。そして寝たらいい」

「なにする気でしょう…」

「触ります」



絶対イヤです。



恥ずかしくてムリです。



「どうせヤダって言うんだろ…。わかってんよ…」

「あっ、えっと…」

「いいよ、期待してませ~ん」



なんだかそれも寂しい気が…。